地方活性化の失敗事例をシェアリングシティ作りに活かす6つのポイント

シェアエコで地域創生

地方シェアリングシティ作りは「地方活性化」の一環です。

地方創生の専門家の木下さんによると、日本の地方活性化は失敗の歴史といっても過言ではなく、過去の失敗事例を学ばないと、過去と同じような失敗を繰り返してしまう可能性があるとのこと。

地方で活動する上で気を付けたい事をまとめました。

日本の過去の地方創生に学ぶ6つの失敗ポイントとその対策

①特定地域だけの「点」の活動になって「面」にならない問題(佐々木俊尚さん談)

ノウハウや取り組みを情報発信して横展開しやすくする。
0→1作りの実験場という位置づけで色んな事を試して、効果の良し悪しを全国に向けて配信する必要がある。

②先行者が失敗事例を成功事例のように発信し、全国レベルで失敗事例の連鎖を起こす問題

(地方コンサル・企業・行政の取り組みは、失敗事例を主体的に発信するインセンティブがなく、逆に成功事例を盛るインセンティブが働く問題)
成功事例・失敗事例をそのまま正しく発信する。真実を歪めるような「しがらみ」を作らない、作ってもそれに引きずられないように気をつける。

③そもそも地方に「仕事がない」ことが地方移住できない問題No.1であるという問題

地方に、仕事を増やすことを目的にしたり、オンラインでの働き方支援を重視する。

④「補助金漬け」で収益を生み出す意欲の低減、クリエイティブな視点を失う問題

行政からの全面支援を当てにしないこと。
最初から行政予算が入っていない状態ではじめることで、すべてが「自然な流れ」で、無理なく継続できることを重要視する。
地方の活性化は「お金がないからできない」ではなく、「知恵がないからできない」と認識する。

⑤行政主体の取り組みだと実施後の軌道修正がしにくく失敗しやすい問題

「民間主導&行政参加」の心構えで取り組むこと。その場の判断でガンガン進めて仮説検証しながら結果を出せる方法を模索する。特にシェアエコは副業サービスである為、行政側(公務員)は実体験しにくい問題がある。

⑥取材・視察・講演依頼という名目で主催者がメイン活動以外に時間を取られて活動が進まなくなる問題

→ 基本的にWebで全て情報配信することで、個別対応に追われてメインの活動が滞ることを防ぐ。

⑦活動者トップが過度にきれいなストーリーを描きたがる問題

一気に地域が再生するような劇的な取り組みはなく、そんな簡単に地方が再生するのであれば誰も苦労はしない。地道な取り組みを小さく育てることに注力すること。

参考書籍:地方創生大全(名著です)

「地方創生」活動する上での注意点まとめ

先人達が残してくれた失敗事例を参考に「分かり切っている地方創生の落とし穴」に落ちないような注意が必要です。

そして、自治体が取り組む地域活性化施策は、「その時に話題なっていること」や「数値の根拠がないのに一見大きな経済効果が示されるネタ」に集中しがちとのことです。(地方創生大全より)

シェアリングシティ作りを目指す上で気を付けたいところです。