対面型のシェアリングエコノミーで会うと、50人に1人が友人になることが判明

シェアエコ体験記

シェアリングエコノミーだけで暮らす生活を実験的に始めて約2年。シェアサービスの利用回数は750回、46種類を超えました。シェアエコは「人とのつながりが生まれる場所」と言われますが、なぜそうした現象が発生するのか。そのメカニズムを、今回はお伝えいたします。

結果的にシェアエコのおかげで「30歳超え人見知り上京組」の私でも、価値観の合う友人をゼロから5人以上も作ることができました。

この4月から新生活スタートしたみなさんも、シェアエコを生活の一部に取り入れることで、豊かな人間関係を自然に築いていく環境を整えてみてはいかがでしょうか。匿名可能なオフ会や信用の担保の少ないマッチングアプリでの出会いにあるリスクを避けられる点からも、体験者の一人としても、オススメです。

企業経済にはない、個人経済が生み出すつながりの文化


企業経済は安定した商取引を実現する一方で、昔ながらの個人商店がまかなっていた人間関係を生み出すエコシステムはない。

シェアエコの一面を言い換えると、ITを通じた信用の担保で、個人間の商取引がスムーズにできるようになった「個人経済」の場所であること。有名なシェアサービスでは、民泊のAirbnb、家事代行のタスカジ、街歩き体験のTABICAなどがあります。

一方で、世の中にメーンで普及しているのが「企業経済」。企業が提供するサービスとしては、例えばチェーン店型のカフェやコンビニなどがありますが、そのサービスを利用しても従業員と顧客が仲良くなることはありません。一方で、Airbnbで個人の家に泊まりにいけば、そのサービス提供の流れの中で、人間関係が発生する「余白」があるのです。

企業が提供するチェーン店型のサービスが普及して、昔ながらの個人商店街がたくさんつぶれてしまった世の中。一方で、ITを通じた個人商店街(=シェアリングエコノミー)が普及することで、豊かなつながりが生まれる人間関係のエコシステムが復活をはじめています。

安心して使える場所として育ちはじめている日本の個人経済

個人経済であるシェアサービスは、本人確認資料やレビュー評価による信頼の担保があり、ネットワークビジネスの勧誘などをした人は「一発アウト」でプラットフォームから排除されたりするので、リスクのある人物が活動し続けることができません。

個人間取引の安全・安心のルール整備として、シェアリングエコノミー認証マーク制度や、各プラットフォームの利用ユーザーの信用情報を横軸でつなげるような信用スコア制度の検討など、業界を上げての安全性向上の取り組みが行われています。

「個人間取引は危ないのでは?」という声は次第に減っていく未来が近づいています。

4年前に上京して、孤独な友達ゼロ生活からスタート

私自身、会社の転勤で東京に来てから、友達ゼロ生活がスタート。一人での行動自体は平気なタイプでしたが、「行動は共にしていなくても、近況を近くで報告し合える関係」がなくなると、幸福度がこんなにも下がるのだと当時ビックリしました。

「オフ会 新宿」などで検索して何かしらイベントに行ってみると、ネットワークビジネスの勧誘だったという、都会を知らない上京組にありがちな洗礼も何度か受けていました。

その時に分かったのが、何の信用も担保されないような場所では「質の悪いつながり」ばかりになってしまうということ。ずっといた地元の愛知ではあった豊かなつながりを、東京でゼロからどうやって作ることができるのか当時は検討もつきませんでした。

「個人経済」であるシェアエコをキッカケに友人が5名できる

そんな中、「対面型」のスキルシェアサービス(タイムチケットなど)を中心に使い続けたことで自然に友人を増やすことができたのです。

具体的には、副業カメラマンに公園で写真を撮影してもらう中で、意気投合してプライベートでも遊ぶ仲になったり、逆にWebサイト作りのスキルを個人に提供して喜んでもらった後、友人になったりすることが起きました。後は芋づる方式で、価値観の合う友人の知り合いは価値観が合うという流れで、人間関係が豊かになるスパイラルが発生していきました。

対面型のシェアサービスで約400人とサービス取引した体感値としては、3〜4人に1人とFacebookでつながり、50人に1人が友人になる確率(※)です。
※積極的に人間関係作りはしていないという前提条件。十分な友人ができてからはキャパシティの問題でつながりを避ける傾向に。

シェアエコはSNS同様に、「魅力的な人につながりが集中してしまう」という面はありますが、商取引を前提とした場所であることが、つながりのネットワークを適度に分散化。「普通の人」でも豊かなつながりに恵まれやすいこともまた事実です。

また、シェアハウスの文脈(※シェアリング「エコノミー」ではない)としては、シェアハウス型マンションであるソーシャルアパートメントに2年住んだことで、「一人暮らし部屋 + 共有空間」という、「つながっても良いし、つながらなくてもOK」という「余白」がストレスのない人間関係を生み出し、好きな時に晩酌する仲間や、夜にゲームをする仲間などもできました。

参考:シェアハウス型マンションのソーシャルアパートメント入居者同士11%が結婚

ただし、シェアエコでの出会いにおいて、社会的ステージ、価値観、興味・関心が異なる人同士では、片方がつながりたいと思っても継続的につながるのは難しくなります。あくまで、つながることが前提ではない、シェアエコ文化への理解も大切です。

人間関係がストレスフリーで繋がる4つのエコシステム

ここで、シェアエコが比較的ストレスなく、人間関係づくりにつながっていく仕組みを解き明かしてみます。

  1. そもそも個人同士の商取引だったり、暮らしのための場所であり、つながるのが必須の場ではないということ。つながる気がなくても相手を嫌な気分にさせないし、気が合えばつながるという選択肢が存在している。
  2. 事前に相手のプロフィールやレビューを確認できるため、お互いの興味・関心を知った上で会うことから、無駄の少ない交流になりやすい。
  3. 同じシェアのプラットフォームを使っている時点で価値観が近い可能性が高い。カーシェア利用者は車好き同士、TABICA利用者は街そのものが好き同士など。(興味のないシェアサービスを無理に使ってもつながりにはなりにくい)
  4. シェアサービスを通じた需要と供給の合致による関係は、お互いのニーズを埋め合うので、そのまま継続的に助け合う人間関係に繋がりやすい。(ただし、同様のスキルを提供し続ける場合は、プラットフォームを通じての取引が基本ルール。「直接取引」に移行すると、プラットフォームが守ってくれずトラブル発生率が上がるので絶対にNGです)

豊かな人間関係を生み出す、たった一つの究極の秘訣

個人経済の中で、サービスを買ったり売ったりしたり、シェアハウス型マンションに住むことで、たどり着いた人間関係作りの真理は「個人同士がつながりやすい余白の多い環境だけど、つながらないことも自由な環境」を生活の一部に取り入れることで価値観の近い人とだけ自然に人間関係を築いていくことができるということ。

4年前はただの孤独な人見知り上京組だった自分が、今では個人経済の面白さに取りつかれて、シェアリングエコノミー協会の個人会員制度、シェアリングネイバーズの運営メンバーとして活動しています。これからは日本一シェアの情報が集まるシェアリングネイバーズ(登録無料)の運営側として、昔の自分と同じような悩みの人を救っていければ幸いです。